将来、公務員として活躍したい!そう考え始めたときに、「まず何から始めればいいのか分からない」と感じる人も多いのではないでしょうか。公務員就活と言えば、筆記試験や面接対策に目が向きがちですが、実は「自己分析」こそが、公務員を目指すうえで最も大切な対策の一つです。なぜ公務員なのか、どんな仕事を通じて誰に貢献したいのか、そういった思いを言語化することで、面接での熱意が伝わるだけでなく、自分に本当にマッチした進路選択にもつながります。今回は、公務員を目指す人にピッタリの自己分析の進め方を解説していきます。目次自己分析をする目的そもそも、公務員・民間企業問わず、就活における自己分析の目的とはいったい何なのでしょうか。今回は2つお伝えさせていただきます。自分に合った仕事・企業を見極めるため選考での説得力を高めるため自分に合った仕事・企業を見極めるため自己分析の大きな目的の一つは、自分に合った仕事や企業を見極め、納得感のあるキャリア選択をすることです。まず、自己分析を通じて「自分が大切にしたい価値観」や「得意なこと・苦手なこと」を整理することで、どのような業界・職種が向いているのかを明確にできます。たとえば、チームで協力することが得意な人と、個人でコツコツ進めるのが得意な人では、適した職場環境や働き方が異なります。得意なことを仕事にできれば、結果の出る可能性が高くなりますし、その先のキャリアアップもしやすくなります。結果として、ただ内定を獲得するだけでなく、長期的に活躍できる仕事・企業を選ぶことができるようになります。選考での説得力を高めるためもう一つの目的は、就活の選考において「自分のことを自分の言葉で、相手に伝える力」を高めることです。面接やエントリーシートでは、「なぜこの業界を志望するのか?」「自分の強みは何か?」といった質問が必ず聞かれます。自己分析を行い、自分の経験や価値観を整理しておくことで、これらの質問に対して説得力のある回答ができるようになります。例えば、「困難を乗り越えた経験」や「自分の勝ちパターン」を明確にすることで、企業の求める人物像と自分の強みを結びつけ、効果的にアピールできます。また、自分自身の軸が明確であれば、他の就活生と差別化することも可能です。自己分析を通じて「自分の言葉で語れる」ようになることが、内定獲得につながる重要なポイントとなります。公務員の種類公務員の種類として、国家公務員と地方公務員があります。それぞれの特徴を解説します。特徴国家公務員面接をはじめとする人物評価日本国全体の行政を担う仕事であり、中央省庁やその関連機関に所属し、国レベルでの政策立案や執行を行う地方公務員都道府県や市区町村などの地方自治体に所属し、住民に密着した行政サービスを提供する国家公務員国家公務員は、日本国全体の行政を担う仕事であり、中央省庁やその関連機関に所属し、国レベルでの政策立案や執行を行います。具体的には、各省庁(総務省・財務省・国土交通省など)や裁判所、国会、在外公館などがあります。また、国家公務員は「総合職(政策の企画・立案)」と「一般職(行政の実務)」に分かれます。総合職は主に幹部候補として働き、全国転勤が伴うことが多いですが、一般職は定型業務や地域に密着した業務を担当することがメインとなります。他にも、国税専門官や労働基準監督官、外交官といった「専門職」などもあります。地方公務員地方公務員は、都道府県や市区町村などの地方自治体に所属し、住民に密着した行政サービスを提供する仕事です。具体的には、県庁や市役所、区役所、町役場などが挙げられ、教育、福祉、都市計画、防災対策など、地域住民の生活を支える業務を担当します。地方公務員は、勤務する自治体の範囲内で働くため、基本的に転勤はその自治体の中に限られるのが特徴です。また、「行政職(事務職)」「技術職(土木・建築・情報など)」「公安職(警察官・消防士など)」など、職種が多岐にわたるのも大きな特徴です。公務員試験の流れ公務員試験の流れとして、第一次試験と第二次試験の2つがあります。それぞれの内容やポイントをチェックしていきます。第一次試験筆記試験第二次試験面接をはじめとする人物評価第一次試験一次試験は基本的には筆記試験となります。職種にもよりますが、基本的には教養試験、専門試験、論文試験があります。それぞれ、基礎学力や専門知識が問われるため、しっかりとした対策が必要です。また、専門試験がなかったり、論文試験は2次試験で課されたりと自治体によっても形式や内容が変わってくるため、事前に確認をしておきましょう。第二次試験二次試験は、基本的に面接をはじめとする人物評価が中心となります。公務員としての適性や志望動機、人柄が問われます。面接も個人面接、集団面接があり、それ以外にも適性検査や性格検査が課せられます。どのような形式にせよ、本質的な自己理解と選考対策が必須といえます。公務員の就活が民間企業の就活と異なるポイント公務員の就活は民間企業の就活と異なるポイントがいくつか存在します。今回は3つを取り上げ、解説していきます。 選考スケジュール志望動機キャリアビジョンやライフビジョン選考スケジュール公務員就活と民間就活では、選考スケジュールが大きく異なります。公務員の場合、スケジュールや受験日があらかじめ決まっており、統一的です。一方、民間は本選考、インターンからの早期選考など企業によってスケジュールが大きく異なります。インターンも春夏秋冬バリエーションが豊富で、様々な企業を見ながらより自分に合った企業を選択したり、早い段階から準備することによって傾向と対策が打ちやすくなります。志望動機公務員の面接では「なぜ公務員なのか」「なぜその自治体・官庁なのか」まで深く問われ、社会課題への意識や公共への使命感を伝えられるかがカギです。一方、民間企業では「なぜその業界・企業か」「何がしたいのか」を重視され、個人のキャリアビジョンや企業理念への理解や共感具合がポイントになります。キャリアビジョンやライフビジョン公務員は基本的に長期的・安定的に働くことを前提とした制度設計がされています。また、国家公務員法や地方公務員法によって雇用が守られているため、不当な理由でクビになることがないため、長期的なプランやイメージが描きやすいといえます。一方、民間企業は転職やキャリアアップも視野に入れた設計が必要です。現在、新卒社員の3割程度が3年以内に離職をしているというデータもあり、転職市場も活発なことから様々な角度からキャリアを考える必要があります。公務員ならではの自己分析のやり方公務員ならではの自己分析のやり方をお伝えします。下記の5STEPを参考に、自己分析を始めてみてください。STEP1 目的を明確にするSTEP2 過去の経験の棚卸しSTEP3 過去の経験をポジティブ/ネガティブに整理するSTEP4 公務員の仕事との共通点を見つけるSTEP5 第三者にアウトプットSTEP1 目的を明確にするまず、自己分析を始める前に目的を明確にしましょう。良い自己分析を実施するためには、何のために自己分析をするのか、まずは自分なりに目的を考えてみましょう。自己分析をする前とした後でどうなっていたいのか、目的やゴールを明確にすることで、途中でくじけそうになってもやり抜くことができます。STEP2 過去の経験の棚卸しまずは、物心がついたときから現在まで、どんなことがあったか過去の経験を整理してみましょう。「自分史」を作るつもりで、よく思い出して真剣に取り組んでみてください。ボリュームはどれだけ多くなっても構いません。ここでは、楽しかった経験も辛かった経験も含め、一旦全て吐き出してみてください。STEP3 過去の経験をポジティブ/ネガティブに整理する上記で棚卸しした過去の経験を、自分にとってポジティブ/ネガティブに分けて考えてみましょう。楽しかった、苦しかった、感動した、挫折した、影響を受けた、影響を与えた、本気だった、後悔した、などなど、過去の経験にはいろんな感情が付随しています。その感情をいったん整理して、現在どのように解釈しているのかを言語化していきましょう。STEP4 公務員の仕事との共通点を見つける上記のポジティブな経験、ネガティブな経験と公務員の仕事との共通点を探してみましょう。そのためには、このタイミングで公務員の業界理解や仕事理解が大切になってきます。また、必要であれば民間企業も同時並行で研究していく必要があります。それぞれとの共通点を見つけることで、より自分にあった仕事が見つけやすくなりますし、逆に、合わないのであれば、もしかすると行くべき会社ではないのかもしれません。STEP5 第三者にアウトプット上記で言語化した自己分析の結果を、親や友人、先生などに見せてみてフィードバックをもらいましょう。第三者から見ると、あなたの違った一面が見えてくることも多いです。また、家族の中での自分、小中高での自分、部活の自分、塾の自分など、所属するコミュニティによってキャラや立ち居振る舞いを多かれ少なかれ使い分けていると思います。ぜひいろんなコミュニティの人からフィードバックをもらい、多角的に自分に向き合ってみましょう。より詳しい自己分析のやり方については、以下の記事も参考にしてください!【完全版】内定を獲得するための自己分析のやり方を徹底解説公務員の自己分析についてよくある質問公務員ならではの自己分析対策について、よくある質問をまとめました。Q&A方式で下記に記したのでご参照ください。公務員試験に向けた自己分析はなぜ必要?自己分析をして公務員以外の仕事にも興味が出てきたらどうしたらいい?公務員試験に向けた自己分析はなぜ必要?「なぜ公務員なのか」が言語化できないと、他者との差がついてしまうからです。民間就活では「なぜその会社なのか」が問われますが、公務員の場合はさらに一歩踏み込んで、「なぜ公務員か?」→「なぜその自治体・省庁か?」→「なぜその仕事を通じて社会に貢献したいのか?」という流れで志望動機の深さがチェックされます。そのためには、自分のエピソード・価値観・社会への意識など「過去・現在・未来」を整理しないと語れません。つまり、自己分析をすることが志望動機の土台となるのです。自己分析をして公務員以外の仕事にも興味が出てきたらどうしたらいい?自己分析の目的は「進路を絞ること」や「内定を獲得すること」ではなく、「自分に合った仕事や企業を見極め、納得感のあるキャリア選択をすることです」だと感じます。そのため、公務員一本にとらわれず、一度きりの就活で後悔のない選択ができるように、柔軟に動いていくことも必要ではないでしょうか。最終的に就職先は1つに絞る必要がありますが、内定は何社でも何十社とってもかまいません。悩むくらいなら、公務員も民間も全力で就活にとりくみ、いろんな業界や企業から内定を獲得し、最後にどこにいくかをじっくり考えるほうがいいと思いますよ。公務員の就活対策をするなら我究館ここまで記事を読んでみていかがでしょうか。公務員試験の対策というと筆記試験や時事問題に目が向きがちですが、実は自己分析をしっかり行い、ESや面接への対策をしていくことこそが、合否を左右する最大のポイントだと感じていただけたかと思います。我究館では、自分自身に深く向き合い、価値観や想いを深く掘り下げ、「なぜ公務員なのか」「なぜその職種・地域なのか」を本音で語れる自己分析を重視しています。自己理解が深まることで、志望動機にも面接にも一貫性が生まれ、説得力が格段に高まります。あなたの人生から、公務員としての未来を描きませんか?我究館では、無料の相談会も実施しています!まずは、就活のプロにお気軽に相談してみてください。