「自分に向いている進路って何だろう?」「進路を決める自信がない…」そんな悩みを抱えている高校生は多いのではないでしょうか。そんな高校生にとって、ぜひおすすめしたいのが自己分析です。自己分析は、自分を知り、進路選択や将来のキャリアを考えるうえでとても重要なステップです。自分の強みや価値観を知ることで、より納得感のある決断ができるようになります。本記事では、高校生におすすめの自己分析のやり方を詳しく解説します。実践しやすい質問集や、自己理解を深めるのに役立つ本・ツールも紹介するので、ぜひ参考にしてみてください!目次高校生に自己分析は必要なのか高校生に自己分析は必要なのでしょうか?結論から言うと、必要です。なぜなら、高校生は受験や就職といった進路選択や将来のキャリアを考える重要な時期にいます。しかし、これまでの経験から自分の強みや価値観を理解していなければ、選択を誤ってしまったり、将来後悔してしまったりする可能性があります。自己分析を通じて、自分に合った進路を見つけることができますし、大学受験や就職活動の際にも非常に役立ちます。将来、「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、高校生のうちから自己分析を始めるのは大いに意味があるといえます。高校生が自己分析をやるメリット高校生が自己分析をやるメリットはなんでしょうか。実際、高校生が自己分析をやるメリットは非常に多いです。今回、特に大きいメリット3つを紹介するのでご確認ください。自分に合った進路選択ができるやるべきことが明確になる履歴書作成や面接で役立つメリット①自分に合った進路選択ができる高校生にとって進路選択は大きな決断です。しかし、自己分析をせずに選ぶと「なんとなく」や「親や先生の勧め」で決めてしまい、後から後悔することもあります。実際に我究館でもそのような選択をしてしまって大学選びを後悔してしまった大学生や、大学に行かなかったことを後悔している社会人の相談をよく受けます。自己分析をすることで、自分の興味や価値観、得意なことが明確になり、より自分に合った進路を選べるようになります。メリット②やるべきことが明確になる自己分析をすると、自分の得意なことや強み、価値観が見えてきます。すると、これからの人生で何をすべきなのか、何をしないべきなのかが明確になります。特に10代後半から20代にかけては、時間と体力が有り余っている時期と言えます。そんな時期に何もチャレンジしなかったりアクションを起こさないのはもったいないといえます。そのためにも自己分析をしてこの時期に何をすべきかを明確にしましょう。メリット③履歴書作成や面接で役立つ大学受験の志望理由書や就職活動の面接では「なぜこの大学・仕事を選んだのか?」と必ず問われます。また自己PRや強み・弱みも間違いなく聞かれるポイントとなります。自己分析をしていれば、自分の価値観や強みをもとに、自分のことを自分の言葉でしっかりと説明することができるようになります。高校生の自己分析のやり方それでは自己分析はどのようにやっていけばよいのでしょうか。まずは下記のやり方に沿って自己分析を始めてみてください。目的を明確にする過去の経験を棚卸しする過去の経験をポジティブ/ネガティブに整理するポジティブな経験/ネガティブな経験の共通点を見つける第三者にアウトプットするやり方①目的を明確にするまず、自己分析を始める前に目的を明確にしましょう。やれと言われたからやったとしても、良い自己分析はできません。なんのために自己分析をするのか、自己分析をするとしないとでどう変わるのか。目的に正解はありません。まずは自分なりに目的を考えてみましょう。もし自己分析でつまずいたらいつでもこの目的を思い返してみてください。初心を確認することで頑張る力が湧いてくるはずです。やり方②過去の経験を棚卸しするまずは、物心がついたときから現在まで、どんなことがあったか過去の経験を整理してみましょう。「自分史」を作るつもりで、よく思い出して真剣に取り組んでみてください。ここでは、楽しかった経験も辛かった経験も含め、一旦全て吐き出してみてください。やり方③過去の経験をポジティブ/ネガティブに整理する上記で棚卸しした過去の経験を、自分にとってポジティブ/ネガティブに分けて考えてみましょう。楽しかった、苦しかった、感動した、挫折した、影響を受けた、影響を与えた、本気だった、後悔した、などなど、過去の経験にはいろんな感情が付随しています。その感情をいったん整理して、現在どのように解釈しているのかを言語化していきましょう。やり方④ポジティブな経験/ネガティブな経験の共通点を見つける上記のポジティブな経験、ネガティブな経験、それぞれの共通点を探してみましょう。ポジティブな経験の共通点にはあなたの強みが発揮されていたり、大切にしてきた価値観が影響したりしていることが多いです。一方、ネガティブな経験の共通点には、あなたの弱みが発揮されていたり、あなたの価値観がないがしろにされていたりと、気づくことがあるでしょう。やり方⑤第三者にアウトプットする上記で言語化した自己分析の結果を、親や友人、先生などに見せてみてフィードバックをもらいましょう。第三者からみると、あなたの違った一面が見えてくることも多いです。また、家族の中での自分、小中高での自分、部活の自分、塾の自分など、所属するコミュニティによってキャラや立ち居振る舞いを多かれ少なかれ使い分けていると思います。ぜひ色々なコミュニティの人からフィードバックをもらい、多角的に自分に向き合ってみましょう。下記の記事では、より詳しい自己分析のやり方を紹介しています。就活生向けですが、参考になるためぜひご覧ください!【完全版】内定を獲得するための自己分析のやり方を徹底解説高校生が自己分析をするときの注意点自己分析をする際の注意点をいくつか紹介したいと思います。下記をぜひご参照ください。他人と比較しすぎない完璧や正解を求めない親の意見を真に受けすぎない注意点①他人と比較しすぎない注意点の一つ目として、他人と比較しすぎないことです。自己分析は、自分を知るためのものです。友達と比べるものではありませんし、比べて落ち込む必要はありません。もちろん、自分を知るためにある程度他人と比較することも必要ではあるのですが、あくまで自分は自分。他人は他人です。自分らしさを大切にしてください。注意点②完璧や正解を求めないまた、自己分析に完璧や正解を求めないことも大切です。そもそも自己分析に「正解」はありません。完璧や正解を求めたり、深く考えすぎて動けなくなるよりも、「今現在の自分はこう思っている」という認識でOKです。そして、節目で定期的に見直したりアップデートをしていきましょう。注意点③親の意見を真に受けすぎないそして、親の意見を真に受けすぎないことも大事なポイントです。特に自己分析をしていると親がアドバイスをしてくれることがあります。もちろんアドバイスを参考にすることは大事なのですが、親は子に期待を寄せていたりすることもあるため、本当の自分と自己分析の結果が乖離してしまっていることもよくあります。そういった場合は、プロのキャリアコンサルタントなど第三者の力を借りるようにしましょう。高校生の自己分析で使える30の質問過去の経験を思い出したり、自分の価値観を知ったりするために参考になる30の質問をご紹介します。回答に対して、「なぜ?」「どうして?」と深掘りをしながら、自分自身のことを知っていきましょう。楽しかった経験は?嬉しかった経験は?悔しかった経験は?寂しかった経験は?一生懸命だった経験は?挫折経験は?感動経験は?プライドを満たした経験は?頭角を現した経験は?リーダーシップをとった経験は?みんなで何かを作った経験は?独自のアイデア経験は?影響を受けた経験は?影響を与えた経験は?夢中になった経験は?家族との関係は?恋愛経験は?小さいころの夢は?今の夢は?憧れの人物は?30歳の理想の状態は?40歳の理想の状態は?死ぬまでに実現したいことは?自分で思う自身の強みは?自分で思う自身の弱みは?他人に言われるあなたの強みは?他人に言われるあなたの弱みは?人に聞かれたくないことは?あなたを一言で言うと?あなたにとって理想の社会は?高校生の自己分析におすすめの本高校生の自己分析におすすめの本を2冊紹介します。読むだけでなく、実際に取り組むことによって自己分析が深まるので、ぜひ一度取り組んでみてください。絶対内定さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0絶対内定絶対内定とは、毎年多くの就活生が読んでいる、日本で一番売れてる自己分析本です。大学生協にて16年連続売上1位のロングセラー自己分析本になります。絶対内定は94枚のワークシートで「やりたいこと」「なりたい自分」が明確になり、自身の強みや弱み、価値観(コア)を知ることができる書籍になります。学生のみならず、企業の人事部門や大学のキャリアセンター担当者や、親御さんからも圧倒的な支持を得ています。自己分析と言えば絶対内定から始めるという声は、毎年とても多く耳にします。Amazon.co.jp:絶対内定2026 自己分析とキャリアデザインの描き方さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0ストレングスファインダーとは、米国のギャラップ社が開発した才能診断ツールで、Web上で177個の質問に答えることで、自分の才能(=強みの元)がわかるものとなっています。全34の資質から、自分の資質を診断し、その資質にあったアクションやアイデアが書かれている本となります。この本には、アクセスコードがついており、HP上で入力すると強み診断のウェブテストが受けられます。200ページ以上ありますが、実際は34の資質のうち上位5つの資質の部分を読むかたちになるので、実質自分に必要な部分は30ページほどとなります。あまり気負わずに手に取ってみてもいいと思います。中古で買ってしまうとアクセスコードが使用済みになっている可能性が高いので新品で購入するようにしましょう。Amazon.co.jp:さあ、才能(じぶん)に目覚めよう 新版 ストレングス・ファインダー2.0高校生の自己分析におすすめのツール高校生におすすめの自己分析ツールを2つ紹介します。すぐに取り組めるものなので、まず気軽に実践してみてください。モチベーショングラフジョハリの窓ツール①モチベーショングラフ自己分析をする上で必ず作ってみてほしいのが、モチベーショングラフです。実際の就活でもモチベーショングラフを提出させる企業も増えてきています。モチベーショングラフとは、幼少期・小学生・中学生・高校・大学と時代にわけ、それぞれの時期に印象に残った出来事や注力していたことををグラフにしたものです。横軸が時期、縦軸をモチベーションとしてグラフ化し、モチベーションが高い時期と低い時期を可視化するものです。これを作成することにより、自分がどんなときにモチベーションややりがいを感じる人間なのかという自己理解が深まります。ツール②ジョハリの窓ジョハリの窓とは、自己評価と他己評価の両方の観点から自分を知ることができる自己分析ツールです。自己認識と他者認識が一致している開放の窓、他者のみが知っていて自分では気付いていない盲点の窓、自分は知っているが他者にはまだ知られていない秘密の窓、自分も他者も認識していない未知の窓から構成されています。「自分の知る自分」と「周囲の人から見た自分」の認識の違いを理解することができるようになります。下記の記事では、自己分析のツールについてより詳しく紹介をしているため、ぜひ参考にしてください。自己分析ツールのおすすめ5選!就活で使う際の注意点についても解説高校生の自己分析でよくある質問高校生の自己分析でよく聞かれる質問にお答えします。下記をご確認ください。親は手伝った方がいい?どのくらいの時間・頻度で自己分析をしたらいい?親は手伝った方がいい?高校生の自己分析で、親御さんが手伝いたくなることもあると思います。結論、アドバイスは良いですが、押し付けはNGです。自己分析は自身が主体的に考えることが大切です。親の意見は高校生にとって影響力が強いため、良くも悪くも大きな影響を及ぼしてしまう可能性が高いです。まずは本人を信じて任せてみてください。もし苦戦しているようであれば助言をしてあげましょう。どのくらいの時間・頻度で自己分析をしたらいい?自己分析は一度やれば終わりではなく、経験や成長によって考えが変わることもあるため、定期的に見直すのがおすすめです。しかし、毎日やる必要があるものでもありません。高校生の場合であれば、半年~1年程度で1度見直すのがいいかなと思います。時間というより、単位としては『絶対内定』のワークシートを1周するのがおすすめです。大体、15時間程度で1周できますが、2周目以降はゼロからやるというよりも適宜見直していくというような取り組みでいいでしょう。まとめここまで読んでみていかがでしょうか。高校生の自己分析は、進路選択や将来のキャリアにつながる重要なステップです。さまざまなツールを活用して、少しずつ進めていきましょう。自己分析の際はキャリアデザインスクール我究館が発行している、日本で一番売れている自己分析本『絶対内定』を参考にしてみてください。そして自己分析を通して、自分らしい道を見つけていきましょう。