業界研究について、どう対応したらいいですかという質問をよく受けます。その質問を受けた時によく感じる共通点としては、何をどのくらいやると良いのかということが曖昧であることだと私は感じています。その共通の課題感を中心に、皆さんの課題解決に少しでもこの記事が役立てばうれしいです。 目次業界研究をやる目的は?そもそも業界研究をする目的は何でしょうか?私は大きく分けて2つあると思っています。自分に合った業界を見つけるため自分に合った業界とはどう見つかるのでしょうか?私が提案することとしては、その業界で行われていることや今後起こる変化や新しく起こるトレンドなど常にそこに身を置いて新しく学んだり、成長していくことに対してモチベーションがあるかどうかということを考えることです。仕事は毎日、そして長い期間取り組むことを考えたときに、業界のトレンドを理解したりすることが苦痛であると仕事自体がつらいものになる可能性が高いです。故に仕事で扱う内容自体に興味が持てるかどうかをひとつの判断軸にしてみましょう。他候補者と差別化するため差別化を図るために大事なことは何か?それはシンプルで、量と質です。努力の量とその質(深さ)が大事になります。そのために大事なことは日常レベルで自分の情報感度と処理スピードを変えることです。日々自分がどんなところにアンテナを張りながら、情報収集をしたり、人に会ったりするのか。その中で自分がどんなことを考えたり、アイデアを想像したりするのか。ここが差別化のポイントになります。このプロセスは決して楽ではありませんが、だから差別化になります。業界研究をやるメリットは?自分が所属しようとしている業界のトレンドを知らない、もしくは興味がない状態で仕事に就くのはリスクではないかと私は考えます。少なくともどう日々情報収集するのかということ自体は自分の中で理解したり、習慣化したりできるようにすることをおすすめします。スキルアップにつながる就職活動における自分のアウトプット力を高められるだけではなく、世の中の流れや業界のトレンドを理解するプロセスを経ることで、入社後必要な社会人としてのスキルを養うこともできます。世の中のニーズは常に増えたり、減ったり、新しくできたりするので、その変化に対しての情報感度を高めておくことは就活生のみならず、社会人としても必要なスキルセットとなります。志望企業を判断できる業界の今とこれからのトレンドを理解する中で、入社後自分を知らないといけないことや学ばないといけないことを明確にできます。これを明確にするプロセスの中で、自分がその業界に長く身を置きたいかどうかを判断することは自分が将来働きたいと思う場所かどうかを判断するうえでのひとつの基準にすることができます。業界研究で調べるべき項目7選業界研究で、まずはこれを調べるべきという項目について7つご紹介します。項目①:現在のトレンドその業界では似たような仕事をしている企業がいくつもあります。多くの企業が現在、力を入れて稼いでいることが現在のトレンドになります。なぜそのような状況になっているのか。時間軸で言うとどのくらいの期間そのトレンドが続いているか。ぜひこのあたりをチェックしたり、調べて整理していきましょう。項目②:今後のトレンド企業のIR情報や経営計画にHPからアクセスすることも企業によってはできます。それを見ると、中長期的にどんなことをしようとしているのかを見ることができるので、業界内での競合他社を複数見ることで、今後のトレンドを理解しましょう。項目③:日本政府の方針政府は常に新しい法律や政策を議論しています。そして、補助金をはじめ、経済への影響を及ぼすものが多くあります。テレビのニュースなどに流れているもの以外にも日々多くのことが議論されているので、自分の志望している業界に関わることでどんなことを議論しているのかを主体的に調べてみましょう。項目④:世界会議の方針国連やグローバルサミットなど世界会議で議論されていることは日本のみならず、世界の潮流になります。SDGsやカーボンニュートラルもそれらの1つです。世の中の課題に対してビジネスチャンスはうまれてくるので、大きなトレンドを理解する工夫をすることも有効な業界研究の手法です。項目⑤:業界1位の企業の事業ポートフォリオ各業界には業界1位の企業があります。売り上げ規模などでランキングされていることが多いと思いますが、なぜその企業は多くの売り上げを上げられているのかという背景を深掘りしながら調べてみると、知見を増やすことできるので実践してみましょう。項目⑥:新規参入しているスタートアップ企業各業界にはスタートップや新興企業があります。彼らのポジショニングとしては多くの場合、大手が出来ていなことや、注目していないことにフォーカスしている可能性が高いです。そしてそれは、大手よりも早くトレンドやニーズをキャッチしている可能性もあるので、ぜひ調べてみましょう。項目⑦:自分が志望している職種の業界でのニーズ自分がその業界でどんな職種で仕事をしようとしているのかということも大事です。その職種が今どんなニーズがあり、将来もそのニーズが担保されているのかどうか。自分の評価や給与を上げるということを考えると職種自体のニーズはどうかということを考えながら情報にあたることも有効です。他者と差別化するための業界研究の情報源は?就活生はほとんど同じような情報源から業界研究を行っていますが、それでは差別化ができません。今回はおすすめの業界研究の情報源についてご紹介させていただきます。情報源①:業界地図多くの就活生が手に取るの1つになります。まずはこれを見ながらどんな業界があるのか、自分が興味ある業界の関連会社がどういうところなのかを見てみましょう。また、各業界のトレンドを見ながらニーズの高まっているメガトレンドについても知識を増やすことをお勧めします。情報源②:新聞やニュース(深掘りされているもの)新聞やニュースも誰もがアクセスできる情報になります。ここで大事なことは、自分が何を知りたいのかという意思をもって情報に向き合うことです。今は情報が溢れている社会なので、なんとなく流れてきたものを流すのではなく、意図をもって情報を処理することをお勧めします。情報源③:Podcast英語でも日本語でも最新のトレンドを理解するうえで実は役立つものになります。ビジネス系のコンテンツも多いので、一度聞いてみて自分が興味あるものは定期的に聞くことをお勧めします。こちらも、なんとなく聞くのではなく、意図をもって情報にアクセスしましょう。内定者の業界研究の事例例えば、ソリューション&コンサルティング営業を志望していて、BtoBメーカーとITでどちらが自分によりマッチしているのかというを提供価値・営業スタイル・海外駐在という視点で比較した我究館生がいました。それぞれ細かく見ることで、それぞれの業界で出来ることや求められることの解像度を上げることで、より自分の適した意思決定が出来るようになり、同時に企業に対してのアピールポイントの改善を進め無事に第一志望の内定を獲得しました。まとめ今回はネットで実施できる企業分析の項目を主に解説しました。ここで声を大にして改めて伝えたい事は、ネットの情報はあくまで参考情報という事です。くれぐれもここで知った内容を調べるだけでなく、実際の生の声を聞く活動をするよう意識してみてください。自分が欲しいものを取りに行くために、必要なものは行動に移していきましょう!