就職白書2023によると大学生活の中で長期インターン(3か月以上)に挑戦する学生は約5%と決して多い数字ではありません。この数字をどう捉えるかは人それぞれです。実施している人が少ないので、自分もする必要がないと捉えるのか、実践している人が少ないのであれば、差別化ポイントになると思って挑戦するのか。今回の記事を読みぜひ自身の意思決定の参考にしてください。 目次大学生は長期インターンに参加するべき?私の個人としては参加する価値は大いにあると思います。大学生は学生生活を謳歌すればよいと思います。ただ、これから社会人になる準備も同時にすすめる必要があり、長期インターンはその成長プロセスにおいて有益だと私は考えます。ただ、アルバイトや留学などもそうですが、何が目的なのかが曖昧なままだと、挑戦した割に得られるものが少ないもしくはないということがよくあるので、何のための長期インターン参加なのかということは明確にしましょう。長期インターンの期間ってどれくらい?長期インターンの定義は様々あります。一か月以上というところもあれば、半年以上ということもあります。個人的には少なくとも3か月から半年は働いたほうがよいと考えます。理由としては、長期インターンとは現場で仕事を経験し、会社や組織に貢献する可能性を明確にする必要があるからです。職場によって求められることの量や質、スピード感が異なります。応募する際にはこのあたりの確認をしつつ、どのくらいの期間自分が挑戦したいのかを明確にしましょう。長期インターンに参加するメリット実際に長期インターンに挑戦するかどうかの判断基準としてメリットとデメリットを比較したい人は多いと思いますので、それぞれまとめたものをぜひ参考にしてみてください。社会人として働く準備ができる社会人1年目の壁というものに多くの人はぶち当たると私は思っています。私はきれいにそれにぶち当たり、とても苦労しました。電話対応やメールのルールや作法、アポイントの取り方、数字管理、上司や先輩とのコミュニケーションの取り方、時間の使い方やスケジュール管理とタスク管理などなど。多くのことが初めてて、うまくできないことも多々あり、大変でした。ただ、これは学生のうちにも実際に社会人の人が働いているところに自分が行くことでいくらでも改善できます。加えて、社員の人が何を考えていたり、日常的にどんなスタンスで物事を考えていたりしているのかを踏まえて視座をあげる努力をすると成長できる幅を広げることができます。仕事の難しさを体感できる仕事はひとりでするものではありません。ただ、自分の責任をまっとうできるかを問われるものだと私は思っています。企業の組織風土にもよると思いますが、主張する人や手を上げ続ける人にはチャンスが回ってくるのが社会人というものだと私は認識しています。やりたいことを口にすることはできますが、それを完遂したり、成し遂げるプロセスには多くの課題や難題を乗り越えないといけません。長期インターンという場でそれに挑戦することは大きな成長機会を得られることができます。ぜひ、社会人として仕事をする難しさを自ら得にいきましょう。自分のやりたいことや出来ることがより明確になる「思っていたのと違う」これは新卒の社会人の人の多くが感じるものです。私自身も思いました。最初の企業を3年半で私は退職していますが、自分が認識していたこととそうでないこと。自分のやりたいことと求められること。これらの認識の齟齬にとても苦しみました。自分の興味のあることを仕事の現場で実践することで自分の思い描いていることと現実のギャップをリアルに知ることができます。その時に絶望を味わうかもしれませんが、大事なことは出来ないやわからないがわかってからが勝負です。何のために頑張るのかを明確にしつつ頑張りましょう。長期インターンに参加するデメリット物事にはポジティブな側面とネガティブな側面があるので、長期インターンで起こりえるデメリットについても一緒に考えましょう。時間を多くとられる勤務先により異なりますが、1日8時間仕事をしたりすることもあります。大学や大学院の授業や課外活動など日常生活にプラスして長期インターンに参加することになります。故に単純に時間効率をあげないといけない状況が起こります。よくあるケースとしては、学校のことや課外活動のこと、長期インターンのことなどあらゆることに追われる結果となり、心と体のバランスを崩すことも想定されます。理想と現実のギャップに苦しむ可能性がある実際に自分の興味のある仕事の現場に参加できることは長期インターンのメリットです。一方でリアルな現場を知ることで自分が思っていたことと異なるということも起こりえます。その時に起こることは自分の思い描いていた理想が幻想であることがわかることで、その次を考えないといけなくなり、そこで思考や行動がストップしてしまうことです。長期インターンの参加率ってどれくらい?就職白書2023によると、1か月以上から3か月未満という期間の中で、対面は1.8%、オンラインは1.9%。3か月以上の期間だと対面は1.9%、オンラインは3.2%という数字が出ています。 この数字から長期インターンに参加している学生は学生全体のボリュームを考えると決して多くないということがわかります。多くの時間や労力を費やさないといけないことを考えると簡単に一歩踏み出すことは出来ないかもしれませんが、差別化を図る選択肢として検討する価値があるものになります。 参考資料:就職白書2023 https://shushokumirai.recruit.co.jp/wp-content/uploads/2023/04/hakusyo2023furikaeri01-24_print.pdf長期インターンにはいつから参加するべき?1年生から始めても4年生で始めてもよいでしょう。ただ、社会に出る前の自分のファーストキャリアを意思決定する前に長めの職業体験をしていることは有益です。その点から考えると1年生や2年生で挑戦することをおすすめします。長期インターンの探し方長期インターンについて知ることを増やしていく中で、実際にどうやって挑戦する場所を決めるのかという流れを知る必要があります。次の4つのステップを意識しながら探してみましょう。自己分析をして自分軸の選ぶ基準を明確にする長期インターンでも仕事でも自分の基準で意思決定することが必要です。そのプロセスの中で大事なことは、「自分の心からやりたいこと」が何かということになります。そして、このやりたいことを考えるときに大事なことは「絶対」を意識することです。「絶対こうなりたい」とか「絶対にこうなりたくない」という素直な想いを言葉にし、その理想と日々の仕事が関連するかどうかは大事な基準になります。選択肢の洗い出し自分のやりたいことやありたい姿を考えたときにどこでだれとどんな仕事をすると最も可能性が高いのかということを言葉にした上で、長期インターンの紹介サイトなどを参考にするとよいでしょう。選択肢の検討選択肢を検討する際に大事なことは、就職活動の時にも役立ちますが、日々どんな業務を求められるのかということを理解することです。長期インターンの場合は比較的実際に任される仕事が限定的に決まっていることが多いので、実際に1週間や1か月という時間軸の中でどんな仕事をどのくらいのスピード感やクオリティーを求められるのかということを確認しておくとよいでしょう。選択肢の決定いくつか選択肢をしぼった後に、企業によっては面接がセットされることがあるでしょう。受け入れる側も受け入れてもらう側も一緒に働く人として適切かどうかを確認する必要があります。ここで大事なことは仕事を一緒にするうえで何を大事にしているのかということを確認することです。例えば、スピード感や本質的な思考、クオリティーや顧客志向、仲間意識など組織やチームにはそれぞれ大事にしている考え方や価値観があります。コミュニティーで正しいとされているものが何かを理解することや、自分がそこに納得できるかということは最終的に意思決定するうえで大事になります。まとめ多くの学生が挑戦していない長期インターンに挑戦することはメリットとデメリットがあります。ただ、自分の中での学生生活を充実させたり、ファーストキャリアのベストな意思決定をしたりするうえで長期インターンを活用することは大いに意味があります。自分の夢や理想を描き、そこに近づくためにどこでどう成長していきたいのかということを明確にしたうえで、長期インターンの中にある困難に向き合い、壁にぶつかりながらも皆さんが成長することを心から願っています。