就職活動でよく聞かれる学生時代頑張ったこと、通称「ガクチカ」。ESに書いたり、面接で話したり準備するプロセスで悩みを抱えている人は多いかとおもいます。今回はガクチカへの理解や対応について一緒に学んでいきましょう。 目次面接官が学生時代頑張ったことを聞く意図結論としては、入社後の適性があるかどうかのヒントを模索しているということだと私は考えています。採用の本質は「一緒に働きたい人を探していること」です。そして、その過程でその人の能力や人間性を確認しながら入社してもらいたいかどうかを確認しているプロセスが採用活動だと私は思っています。その前提を理解すると、ガクチカを通して何を整理していく必要があるかは少しずつ理解できるようになるはずです。学生時代頑張ったことを面接で伝えるときのポイントガクチカを書き始めた人がよくやる失敗として、ただ事実を羅列するケースが散見されます。学生時代に何を頑張ったかという質問に対しては答えているのですが、質問の意図を汲めていうかどうかは重要な要素になります。ゆえに事実に比べて自分の能力や人間性について言及していきましょう。ポイント①:御社で活躍できる自分の能力を分かりやすく伝えるまず当たり前のことを述べたいと思いますが、内定して入社後することは仕事です。企業としては入社後活躍してくれる可能性があるかどうかを見極めるために採用プロセスがあります。学生側がアピールするポイントとしては似たような表現がよく見られるかもしれません。表現方法を検討することも大事ですが、なぜ自分にその力や経験、結果があるのかということを説明できるようにすることが一番大事であることを忘れないでください。ポイント②:自分のモチベーションは何かを伝えるここでは性格的な側面も大事ですが、一番大事なことは「自分は何のために頑張れる人なのか」ということを言語化することです。仕事をする中で大変なことはよくあることです。大変なことに向き合う際に「なぜ自分が頑張るのか」という理由が明確であることは大事になります。仕事は生活のためであることは間違いないです。ただ、その意味付け以上になぜ自分が目の前の仕事やタスクに向き合いたいのかという「自分なりの理由」が明確であることは重要です。学生時代や今までの人生の中でそれぞれ頑張ったことはひとそれぞれ程度の差こそあれ、あると私は思っています。その自分の挑戦や努力の背景にあるモチベーションの源泉をぜひ言語化してみましょう。面接で学生時代頑張ったことを伝えるコツ面接で学生時代頑張ったことをどのように伝えれば面接官の評価が高まるのか、そのコツについてお伝えしていきます。結論ファーストで伝える当たり前のことかもしれませんが、意外とできていない学生さんが多い印象です。自分なりの学生時代頑張ったことは何なのか、どんな実績を挙げたのかをまずは簡潔に伝えるようにしましょう。話の構成を考える結論を簡潔に伝えたら、その後の話の構成についても意識していきましょう。以下の流れで話すと分かりやすく学生時代頑張ったことを伝えられるためおすすめです。①結論②学生時代頑張ったことに取り組んだ想いや背景③立てた目標④目標に対する課題⑤具体的な行動⑥出した実績⑦学んだこととそれをどう御社で活かせるかこれが王道の学生時代頑張ったことの話の流れになります。分かりやすく自分の話を伝えるために、最初はこういった流れを真似してみましょう。自分の想いを伝える学生時代頑張ったことを伝えるときに、淡々と実績や自分がやったことを伝えている方はいないでしょうか?面接官が学生時代頑張ったことを聞くときに最も知りたいことは、「どんな想いで頑張れる人なのか」ということです。あなたのスキルや強みはもちろん大切です。しかし、それ以前に一緒に働きたいかと思ってもらえるかどうかがとても大切になってくるので、あなたらしさとしてのあなたの想いはしっかりと伝えるようにしましょう。学生時代頑張ったことがないという人はどうしたらいい?コロナ禍もありガクチカがないと嘆いている人も多いかと思います。ただ、一方で同じ状況の中でも自ら行動した人がいるのも事実です。頑張る意思決定と頑張らない意思決定をしていることをまず自覚しましょう。そして、その上でなぜ自分が頑張ったのか、挑戦したのかということを言葉にしましょう。方法① 普段やっていることを振り返るガクチカと聞くと何か大きなことをリーダーシップを発揮したエピソードを書かないといけないと思っている人も一定数いると思います。ここで、今一度なんのためにガクチカを聞かれているのかを問い直しましょう。大事なことはスケールやインパクトではなく、あなたらしさです。塾講師のアルバイトで生徒に一生懸命向き合った話も、自分の興味関心のある研究に没頭したことも、サークルや部活で仲間と一緒に挑戦を繰り返してきたこともそこにあなたらしさがあるのであれば、立派なガクチカです。ぜひ、自分のことを自信をもって語りましょう。大きなことでなくても、学生時代頑張ったこととして普段の生活を振り返って挙げてみましょう。他の人との比較ではなく、自分の主観で見ることが大切です。方法② 今から始めるそれでも学生時代に頑張ったことが思いつかないという方は、今からでも頑張りたいと思えることを始めてみましょう。学生時代頑張ったことは、現在進行形で頑張っていることでも十分アピールになります。今までやりたかったけど手を出せていないことはないでしょうか?たとえ就活中であっても、現在進行形で何かを頑張っている人は、エネルギッシュで魅力的に映ります。時間がないと言い訳をせずに、今からできることを始めてみましょう。「学生時代頑張ったこと」我究館生の例文実例を以下に2つ紹介したい。どちらも結果を見るとすごい人に映るかもしれません。ただ、ここで大事なことは自分なりの能力と人間性を明確にし、伝える工夫をすることです。例文を参考にくれぐれも自分のがくちかをただの事実を羅列した文章にしないようにしましょう。例文① 出版社の長期インターンシップの学生時代頑張ったこと出版社の長期インターンシップで、リーダーとして Web メディアの Instagram を運用しました。Instagramの運用はインターン生7人で行っており、当時の課題はフォロワーの増加率が低いことでした。原因分析を行ったところ、メンバー同士の連携が取れておらず、投稿の統一感がないことでした。そこでチームワークを高めることで、投稿のクオリティ向上につなげようと考え、自らリーダーに立候補し、施策立案を行いました。まず業務連絡や意見交換を行うために、定期的な話し合いと業務効率化ツールを導入ししました。さらに、継続をするために、モチベーションの向上が必要であると考え、アナリティクスを可視化した成果レポートを自作しました。その結果、チームワーク向上と統一感のある投稿につながり、フォロワーの増加率が2倍になりました。この経験から 主体的に働きかけることの重要性、個人ではなくチームで成果を挙げることの可能性の大きさを学びました。例文② バンド活動の学生時代頑張ったこと100バンドの中の頂点を勝ち取ることができた経験です。自分たちが作る音楽で人を感動させたいという思いから、友人5人とバンドを結成。結成約1年は活動停滞していました。原因は、美大や音大に所属するこの強いメンバー間の意見衝突が、感情の衝突に変化したことです。メンバーが何も練習に来ないこともしばしばありました。そこで私は、個との対話による意見の集約、微調整、全体での共有を心がけました。もちろん、その際に自分の意見を押し殺すのではなく、積極的に提案することも意識していました。活動の集大成として、昨年秋に行われた約100万が集い、セミプロのバンドも参加する六大学音楽フェス という大会で、審査員と観客の最多得票を獲得し、最優秀賞を受賞することができました。例文③ 塾講師の学生時代頑張ったこと塾講師の経験で1年間で30人の生徒を第一志望に合格させて経験です。高校生の時にお世話になった塾講師の方の影響を受け、勉強を楽しいものと思ってもらいたいという思いから塾講師のアルバイトを始めました。しかし、大手塾ではなく生徒たちもどこか自分は第一志望にいけないといった諦めの気持ちをみんな持っていました。そこで、日本のトップレベルの大学の学生と定期的に面談をさせるという仕組みを導入しました。具体的に大学生になった時のイメージを持ってもらうために、月に2回ほど1対1での面談を取り入れました。その結果、生徒の勉強に対するモチベーションを挙げることができ、生徒30人を第一志望に合格させることができました。この経験から、目的のある努力によって人は変われることを実感しました。常に目的意識を持って物事に取り組んでいきたいと思います。まとめ①採用の本質は一緒に働きたい人を探しているということを理解する②そのプロセスの中で人間性と能力を適切に伝える必要がある③がくちかではそのポイントが外れていないかどうかを確認する④論点や主張したいことを端的にし、それを伝えるための文章校正を考える以上のプロセスでブラッシュアップをしていきましょう!