エントリーシート(通称ES)の中でも重要度が分かりにくいものが趣味・特技欄。字数が制限されていない場合や逆に50字ほどに限られることもあり、何を書けばいいか迷う方も多いでしょう。今回の記事では、企業側が趣味・特技欄を置いている意味やそこから何が知りたいのかという点、実際にどのように書くと効果的かをご説明します。本選考に向けてESの準備を始めている人は是非最後まで読んでみてください。 目次エントリーシートの趣味特技はちゃんと考えた方がいいの?ちゃんと考えるというより、素直に回答する事をおすすめします。人が好きな物、得意な物には一貫性があります。嘘を答えてしまうと、違和感に繋がりかねません。評価されやすい趣味・特技が各業界別にネットに記載されたりしますが、面接の中に実際に話題になったときに困る事になってしまいます。実際に会社の中には様々な趣味特技を持つ方がいるので、安心して素直に回答するようにしましょう。 エントリーシートの趣味で企業の人事が見ているポイント企業側が就活生を選考するにあたり、ガクチカや自己PRなど作りこまれた情報だけでは就活生の事を正しく判断できないため、プライベートな情報からも判断したいという目的で趣味・特技欄は設置されています。比較的この欄は学生がカジュアルに本音を書く可能性があるため、記載された内容から徐々に本人のパーソナリティを解き明かしていくこともあります。下記が企業側が深堀する理由となりますので、是非参考にしてみてください。ポイント①好みの傾向が自社の社員と似ているか同じような志向性の人が集まる会社において、趣味が似る事が多いです。参考程度ではありますが、自社の社員と似た趣味を持っていれば自社にマッチする確率は上がります。 例えば、ハードワークな会社でリラックスするためにサウナが好きな人が多い会社であれば、同じく体育会で自分のコンディション管理のためにサウナに行く人とのマッチ度は高いと言えるでしょう。ポイント②趣味の目的人の好みには様々な理由があり、一貫性があります。その好みと自社の仕事との親和性があるかを判断するために趣味を聞きます。例えば、「アイドルのライブに行くことが好き」という趣味にも「努力する人を見ると自分も頑張ろうと思うから好き」という理由の方も居れば、「日ごろの疲れを癒してくれるから好き」という理由の方も居ます。それぞれの理由を深掘りすると、その人のパーソナリティが出てきます。「努力する人を見ると自分も頑張ろうと思うから好き」という人であれば、向上心があり、自分を高めてくれるような環境が好きそうだなと推測する事も出来ます。自社がそのような環境であればマッチ度が高いと判断できるでしょう。エントリーシートの特技で企業の人事が見ているポイント趣味欄と同様、パーソナリティを見るために設置されています。ですが、趣味欄とは違い、特技は就活生にとって少しストレスが多い項目だと思います。特技と聞かれてもなかなか答えられない方が多い中で、わざわざ記載する項目を深掘りする事によって下記を見ています。ポイント①得意な事の理由人の得意な事には理由があります。その理由を解き明かすことで、その人自身の中心にある欲求が見えてくるため企業側は特技の深堀をします。例えば、「人前で話すことが好き」を特技にしていれば、その理由を深ぼる事で、「目立ちたい」のような欲求が見えてきたとします。そうすれば、自社で人前で注目を浴びられるような機会があれば活躍できる可能性が高いと判断する事ができるでしょう。ポイント②自信がある強みや経験をみるため特技欄はその特技に自信がないと記載しづらい項目です。過去に努力した経験や成果が出た事がないとなかなか記載しないでしょう。それゆえ、本質的に自信がある経験がヒアリングできるので、特技の深堀を実施します。 効果的な趣味特技の例文上記を基にした例文を紹介します。あくまで参考程度にして頂き、実際に記載する際には自信の本音ベースで素直に記載する事をおすすめします。例文①趣味音楽ライブに行くことです。圧倒的な努力で結果を出していくアーティストを見に行くと自身のモチベーションが上がるため、頻繁に参加しています。ポイント①端的に結論を記載する②その趣味の理由を記載するただライブが好きだけではなく、そのライブが好きな理由を記載する事でその人のパーソナリティを予想する事ができます。この方がもし面接に進んだとすれば、「自己実現意欲がありそうだな」と面接官は事前に仮説をもって臨むでしょう。例文②特技オーボエの演奏です。中高6年間競合チームで毎日欠かさず吹いていたため、演奏には自信があります。ポイント①端的に結論を記載する②その特技の根拠を記載する特技に自信がある根拠が端的に記載されているため、自信があるポイントが自分にある事が認識できます。何かやりきった経験は非常に魅力的なため、面接ではなぜ6年間毎日頑張れたかをヒアリングされるでしょう。趣味や特技がない人はどうしたらいいの?趣味特技欄はどちらかを書けばOKなので、まずは趣味を考える事から始めましょう。普段から携帯でよく検索する項目、よく見る動画から傾向が見えてくるはずです。それでも思いつかない場合は身近にいる家族や友人・恋人に自分の好きな物って何だと思うか聞いてみましょう。趣味特技で他の就活生と差をつけるためのポイント例文に要素が含まれていますが、改めて趣味特技欄で他者と差別化するポイントを記載します。是非こちらを実践してみましょう。ポイント①理由を記載する例文①のように、その趣味や特技の理由を記載するようにしましょう。ただの趣味欄だと思って趣味特技だけを記載する方も居ますが、企業側はその理由に最も興味があります。それを事前に記載する事で他者と差別化する事ができるでしょう。ポイント②根拠となる事象を書く具体的にはどのくらい好きか、どのくらいその特技に自信があるかを記載する事です。例えば、例文②のように「6年間毎日」のような表現や「週3回必ずサウナに行きます」のような表現で主張したい事の信憑性を高める表現を使ってみてください。これを記載する事で、読み手としてはイメージがつきやすいですし、何より具体的に書くとハードルが上がるため、書き手が嘘を書きづらいという特徴があります。まとめただ結論だけを回答する事の多い趣味特技欄ですが、上記の通り、重要なのはその背景となります。企業側が求めている事を先回りして対応できる学生は魅力的なため、意図的に上記テクニックを使って記載してみましょう。きっと良い評価を獲得できるはずです。