インターンの面接対策をやろうと思っても、「インターンの面接で何を聞かれるんだろう」「聞かれる質問に対する回答を事前に準備しておきたい」と考えている学生の相談をよく受けます。せっかくインターンのESやウェブテストが通過しても、面接で落ちてしまったらもったいないですよね。この記事では、創業31年を誇る「キャリアデザインスクール我究館」のコーチが、インターンシップで聞かれる質問とその答え方について解説します。 迷っている人はぜひ参考にしてください。 インターンは自身の能力と企業の業務内容の適性を見極めたり、業界・企業理解を深めたりできる重要な機会です。そのため、ぜひインターンの通過率を上げて、自分にマッチした企業を見つけられるようにしていきましょう。 目次インターンシップ選考の面接はどんな学生が通過する?受ける企業で将来活躍できそうな人シンプルに言えば、その会社のカルチャーの中で、将来抜群に実績をあげることができると思われる人が選考に通過します。 会社にとって大きな利益をもたらしてくれる人であれば、何が何でも欲しい人材だからです。具体的にどんな人かというと、「新しい価値や仕事を自分で作り出すことができ、自分の価値観で主体的に生きる自立した人」です。 新しい価値や仕事を自分で作り出すとは、3点のポイントが求められます。・創造性があり、枠組みを超えた発想ができること ・社会の動きやニーズを敏感に捉えられること ・アイデアを形にし、結果をだすまでの実行力があること上記3点のポイントを網羅しているかが重要です。 また、自分の価値観で主体的に生きる自立した人とは、 お金をもらっているから仕方なく仕事をしている人ではなく、 前向きに仕事をしている精神的に自立し行動をしている人です。 こういった考えをもち、そしてすでにそれが実現できている人はインターンの選考で通過する確率がとても高いです。一緒に働きたいと思われる人企業は仕事ができるだけの人をほしいわけではありません。ましてや、面接やESがうまく仕上がっている人をほしいなんてことはありえません。仕事とは、人と人との触れ合いやコミュニケーションの中で行っていくものです。自分勝手に自分の都合で自分のことだけ考えて仕事をしていても誰もついてきませんし、多くの人を巻き込んで大きな成果を出すことなどできるわけがありません。今までの学生生活では、学校の勉強や受験勉強など、個人で成績を出せばいい評価をもらえたのかもしれませんが、仕事はそれだけではありません。 それと同時に人間的、人格的に優れた魅力のある人である必要があります。インターンシップと本選考で見ているポイントの違いポイント① 実は大きな違いはないインターンの選考基準を本選考と「まったく変わらない」と回答した企業は33.8%にのぼります。 インターン選考がESやウェブテストだけで終わる企業もありますが、ESだけで終わらせずに面接もしてくる企業は、 本選考と同じ本気度であなたのポテンシャルや企業への入社意欲をみてくると考えていいでしょう。ポイント② 「インターンに参加したい理由」と「入社したい理由」の違い面接では、ほとんどの場合がインターンの志望理由を聞かれます。ここで注意したい点が、インターンの志望理由と入社したい理由は違う場合がある、ということです。インターンは、もちろんその会社に入るために参加する、という場合もありますが、 自分の能力やスキル、社風や価値観がどれだけ自分とマッチするか確認をするために参加する機会でもあります。人によっては、インターンの志望理由=入社理由になる人もいるでしょうが、 そうでないケースも多いのではないでしょうか。 このあたりを整理して答えられるようにしていきましょう。インターンシップの面接で聞かれる質問とその答え方学生時代に頑張ったことはなんですか?答え方学生時代に頑張ったこと、通称ガクチカですが、答え方として3点ポイントがあります。・モチベーションの源泉は何か →どんなことに対してならモチベーションややる気が入る価値観を持った人なのかが問われています。・困難とどう向き合ったか →ガクチカの中で何に困難を感じる人なのか、そしてそれに対してどう向き合いどう乗り越えた経験をしてきたのかが問われています。・ここから得た学びは何か →この経験から何を学んだのか、そして学んだことが現在の何に活きているのかが問われています。上記を意識しながら、 なぜ頑張ろうと思ったかというきっかけ、どんな困難があったのか、そこから何を学んだのかという3点を伝えましょう。自己PRをしてください答え方どんな強みやどんな価値観をもっている人なのかが問われています。 他の学生と比べて何が違うのか、そしてそれがどういう経験や結果をもたらしているのかまで答えましょう。また、なぜその強みや価値観が生まれたのかという、きっかけや根拠もセットで述べるようにしましょう。気を付けてほしいのは、自分の雰囲気や話し方と、自己PRの内容にギャップがないようにすることです。 例えば「私はムードメーカーです」と言っている人の声が小さかったり表情が暗いと、「本当に?」となりますよね。 言動一致ができているかもきちんとチェックするようにしましょう。インターンの志望動機はなんですか?答え方インターンの志望動機では、なぜその業界や企業に興味をもったのかというきっかけが聞かれています。 きっかけとなった経験の詳細や志望に至る経緯を簡潔に伝えられるようにしましょう。 志望動機に関しては、自己PRやガクチカと違い、使いまわしたりできるものではありません。 なぜその企業でインターンに参加したいのか、しっかりと準備して言語化していきましょう。どんな社会人になりたいですか?答え方どんな社会人になりたいのかという質問を通じ、その業界や企業で成し遂げたい夢やビジョン、やりたいことや目指したいキャリアなど未来のことを聞かれています。自己PRやガクチカといった過去の経験ではなく、未来のことになるとしっかりと考え準備していないとうまく伝えることができません。また、その場しのぎのビジョンを伝えても、「なんでそのビジョンを実現したいの?」と深掘りされてすぐ答えられなくなってしまいます。ちゃんと自己分析をして、過去ー現在ー未来の一貫し納得感のあるビジョンを描きましょう。インターンで得たいものはなんですか?答え方インターンに参加することによって、何を知り、何を得たいか、そして何を経験したいかが問われています。 この質問への答えに説得力がある学生が他の学生との差別化につながります。 しっかりと目的意識を持ってインターンに参加するのかどうかを確認されるので、目的を明確に言語化するようにしましょう。最近気になっているニュースはなんですか?答え方社会に対する興味関心や問題意識の高さや深さがチェックされます。 ニュースのコメンテーターやネットの意見の受け売りではなく、自分の言葉で自分の意見を伝えることが大事になってきます。 どうしてそのニュースに興味をもったのかを、自分の価値観や人生観の中で伝えるようにしましょう。 また政治、宗教、スポーツといった内容は面接の場にはふさわしくない内容なので話さないようにしましょう。まとめ以上、インターンの面接についての記事はいかがだったでしょうか。インターンに参加することは圧倒的なチャンスになります。しかし、インターンの倍率は高く、企業によっては本選考よりも激しい競争を勝ち抜く必要があります。その中で、準備不足の学生は間違いなく落とされるということを自覚しましょう。就活でもそうですし、ビジネスの場でもそうですか、成果を出せるかどうかと準備の量と質は完全に比例します。しっかりと準備をしている学生は何十社もインターンに参加できますし、同じくらい内定も取れます。 面倒くさいとか、嫌だとか、意味ないんじゃないかとか、甘えたことをいう前にまず本腰を入れて、面接で話す内容の整理や面接練習を始めましょう。