就活生から圧倒的な人気を誇る総合商社。各社100名前後の採用人数に対して、数万人がエントリーすると言われている非常に熾烈な競争です。我究館から総合商社へ内定した人から見えてきた人物像を紹介したいと思います。商社パーソンになりたいから入社できるというレベルではないことを理解した上で、理想に近づくためにもぜひ記事を読み進めていきましょう。 目次総合商社の仕事内容まず商社パーソンの仕事として押さえておきたいことは、「仕組みづくり」が仕事であること、そして現場で泥臭く手を動かすことが前提であることだと私は思っています。少し俯瞰した点で見れば、トレーディングから事業投資と事業経営へと構造が変化しています。これからの人材は、グローバルとデジタルエリアでの活躍が期待されています。我究館の卒業生は、アメリカに駐在して子会社の経営に携わったり、社内の新規事業コンペで優勝しビジネスを創出したり、中国での駐在で資源ビジネスに関わったり、スーパーのPOSデータを有効活用を大学院に通いながら模索したりと多岐にわたります。トレーディングトレーディングは従来の商社の仕事内容のイメージとして根強いような、商品を仕入れて販売することによってその手数料を得る仕事のこと。商社によって小麦や米などの穀物や、航空機や車などの産業機器など扱っている商材が異なり、商社ごとの強みがあるため、業界研究ではこの各社の違いを抑えていきましょう。事業投資総合商社の仕事の中でも、加速度的な成長を見せているのがこの事業投資です。国内や海外の有力なビジネスに対して、総合商社が今まで培ってきたリソースや情報、資金を投入することによって、ビジネスの成長を加速させ、配当や事業売買といった形で利益を得ていきます。ベンチャーキャピタルなどの中小企業への投資というよりは、石油や再生可能エネルギーなどのインフラ投資事業や、発展途上国への鉄道や道路などへの共益事業など、時には国を巻き込んだ大規模な投資が中心となっている。 総合商社に求められる力配属先によって当然関わる仕事は関わりますが、その仕事に携わる商社パーソンとしての素養を紹介したいと思います。まず大事なことは『他者を巻き込める力』です。これはよく言われることですが、言葉の意味を深く適切に理解できている人は多くないです。商社パーソンとして求められる「他者を巻き込む力」とは何でしょうか?結論は、組織を前に勧めることができるリーダーシップを持ち合わせていることです。まだ抽象的なので、より具体的に見ていきましょう。組織を前に勧めるために大事なことは何でしょうか。これらの力が総合商社で働くために大切な要素となります。①組織のマネジメント能力総合商社では時には別の会社の経営者や政府関係者などを巻き込んで仕事を進めていきます。そんな中で若手にも求められるのが、組織を動かして組織として結果を残せる力です。②ラストマンシップラストマンシップとは、自分が最後まで絶対にやり抜いて結果を出すという意思のことです。事業規模が大きく、柔軟な対応も求められる総合商社の仕事では、このラストマンシップを持った人材が内定を獲得しています。③高い学習能力総合商社の仕事は高い学習能力も欠かせません。我究館で総合商社に内定を獲得する学生も、失敗から学び、その原因を考えて次の行動に活かせるような学習力が高いです。学生の時から挑戦を繰り返し、思考しながら行動する経験を積んでいきましょう。④人心把握能力総合商社に内定する人の共通点として、「何となく惹かれる何かがある」ということが挙げられます。抽象的な表現ですが、自分なりの信念や価値観がはっきりしていると、それに共感する人が周りに集まりやすくなります。しっかりと自分の意見は持った上で、賛同者を増やせるような人心把握能力を意識していきましょう。⑤情熱や熱意もっとも総合商社で働く上で大切な能力と言ってもいいかもしれません。大規模なプロジェクトを動かすためには、それで絶対に結果を出すという情熱や熱意は欠かせません。総合商社への内定者も学生時代に何かしらに打ち込んで結果を出してきた人が多いです。総合商社で働く上で大切な能力について解説をしていきました。チームや組織を前に進めるために最も重要なことは覚悟感を持っていることです。重圧に屈することなく、自分を奮い立たせながら自分や組織の理想に近づけられるように行動し続けられる力。まさにこれが重要です。加えて、一緒に動いてくれている人を惹きつける人間性も重要です。具体的には、自分が成し遂げたい想いが明確であること、仲間が迷うことないよう明確な指示が出来ること、そしてその背景にある明確な戦略を描ける力です。加えて、多くの人から愛される可愛げや愛嬌。決しておごることのない謙虚な姿勢も重要です。また、早期に経営人材になることを求められるので、20代の早いうちに経営感覚を養うことを財務の観点を中心に理解していくことを求められます。 総合商社に内定する人の特徴我究館から総合商社に内定していく人たちの共通点が2点あります。1つ目は、「絶対に商社に行きたいという強く明確な想いがある」会計のプロとして、事業支援を出来る人材になる。父親を超えるグローバルな経営人材になる。世界の笑顔を増やせるプロダクトを世に広める。理想の自分像に近づく。人それぞれ目的地は異なりますが、自分の決めたことを達成するためにひたすらに努力できる人たちが商社へ内定していきます。その気概と行動量を評価されるのは、入社後に求められるタフな仕事環境の中でもやりきれる人を採用したい企業側の意思とも合致します。自分が絶対に達成したい目標を達成するために自己分析(我究)はとても重要です。2つ目は人を惹きつける魅力を持ち合わせていることです。具体的には以下のようなパーソナリティーです。・優しい人柄・強い人柄・明確なビジョンを持っていること・人の懐に飛び込める力・誠実であること・謙虚で可愛げがあること・有言実行できる力我究館から総合商社に行った人たちは入館当初から凄かった人よりも、日々の成長と変化を積み重ねて総合商社の内定を勝ち取った人の方が多いです。それは当然だと私は思っています。理由としては、数百倍の倍率を勝ち取るために、努力せずに入社できることは想定できないからです。毎朝筆記試験対策を行ったり、留学に行ったり、スタートアップでインターンに挑戦したり、資格試験に挑戦したり、部活やサークルで結果を出したりとそれぞれの行動は様々です。日本の総合商社をご紹介それぞれの企業を知るうえで重要なことは2点です。①過去・現在・未来の事業ポートフォリオを押え、自分の就職活動の軸とどうマッチしているのかを言語化する。②社内の人と自分の共通点(考え方や性格)を言語化するどちらの場合も、現場の社員の方へどれだけアクセス出来たかで差が出るポイントなので、自分の志望する企業の人たちへの社会人訪問は欠かさぬようにしよう。以下、有名な総合商社について、東洋経済新報社から出ている就職四季報2024より引用し特徴を紹介します。三菱商事:財閥系総合商社。資源から非資源まで厚い基盤三井物産:財閥系総合商社。鉄鉱石や石油では断トツ伊藤忠商事:非財閥系。繊維や食料など非資源事業に強み住友商事:住友系総合商社。CATVなどメディア事業が強い丸紅:非財閥系の大手総合商社。電力や穀物取引が強い双日:7大商社の一角。日商岩井とニチメンが統合豊田通商:トヨタ系商社。主力は自動車関連の調達や販売まとめ就活の人気も高い総合商社。総合商社の内定を獲得するために、まずは商社パーソンとして求められる人物像を適切に把握しましょう。また、社内でパフォーマンスしている人と自分の共通点は何か、自分の至らなさを言語化し、今後どう成長していくのかも言語化しましょう。企業側はその会社に入りたい人ではなく、自分たちが一緒に働きたい人を探していることを忘れないでほしいです。自分の今までとこれからを言葉にし、「自分のことを、自分の言葉で、自信をもって語れる。」このために徹底した自己分析(我究)を実践していきましょう。