今回は「無駄な努力に終わらないための本質的な自己分析のやり方」について解説します。これを読んでいる人は、就活を始めるにあたって、既に「就活 自己分析」と検索したことがあるのではないでしょうか。「自己分析はほどほどに」「面接で勝ち抜くことを目的とするならば、ある程度表面的な分析でOK」「そもそも、自己分析なんて意味がない」これらは、筆者がさらっと検索しただけでも出てくるフレーズをそのまま転記しています。私達「我究館」では、このようなメッセージを鵜呑みにするのはとても危険だと思っています。これらのメッセージの本意は、おそらく「そんなに頑張らなくても就活は上手くいきますよ」と促して、当該メディアが関係している無料または安価なサービスへと導くことにあるのではないでしょうか。就職・転職活動は、人生の方向性を決める、重要なライフイベントの一つであり、希望を叶えるためには、相当な競争の中で自分自身の価値を試すことになります。「ある程度の自己分析で良い」「深い自己分析をしても意味がない」筆者には、「ある程度の勉強をやっていれば、東大に合格できるよ」と言っているように聞こえます。そんなはず、ありませんよね。納得した就職・転職活動をするためには、深く鋭い自己分析は欠かせません。そして、その時間は、人生をより良いものにする大変重要な行動変容をも促してくれるでしょう。それでは、「我究館式」本質的な自己分析の仕方、そして、自己分析のメリットそのものについて、解説していきます。 目次自己分析は就活に意味がない?自己分析は就活に意味がないという声を聞くことがあります。結論、自己分析は就活対策にとても有効です。正しい自己分析をすることで自分のことを深く知ることができ、それがそのままESや面接対策につながります。ESや面接で嘘を付かなくてもいい状態になれるため、自分のことを本音で堂々と語れるようになります。また、自分の中のどのようなポイントを企業に伝えればいいかということも分かるようになるため、自分と企業のマッチするポイントも的確に採用担当者に伝えることができます。このように、自己分析をすることでESや面接などの就活対策全般につながるだけでなく、自分らしさについて深く知ることができるため、自分への自信にもつながります。確かに自己分析は効果的に実施することが難しいことではあります。闇雲に一人で自己分析をしてみたり、手軽に使えるような自己分析ツールを使うのみでは中々本質的な効果が得られません。しかし、自己分析は正しく実施すれば大きな効果を発揮するものです。ぜひ本記事で本質的な自己分析のやり方を理解して実践してみましょう。本質的な自己分析とそのやり方とは?①自分自身の過去の経験から価値観や考え方を明確にするあなたは今まで「どんな決断をして、どんな行動をしてきたのか」そこには必ずあなたなりの価値観や信念が含まれています。過去のポジティブな経験やネガティブな経験から、あなたはどのような人間なのかを明確にしていきます。特に、あなたらしさは過去の家庭環境から生じていることが多いです。家庭環境を中心に、今までの経験について「どのような経験があり、なぜその決断や行動をしたのか?」を深掘りすることで、過去の経験と紐付くあなたらしさが見えてきます。②あなたの価値観をもとに理想の未来を描く自分自身が本当にやりたいことはあなたの価値観の延長線上にあります。過去の経験からあなたらしさが言語化できたら、次はそれをもとに理想の未来について考えていきます。我究館では以下の3つの軸で理想の未来を考えていきます。・Being:なりたい姿は何か?・Having:人生で手に入れたいものは何か?・Giving:社会に与えていきたい影響は何か?このような軸を思考のフレームワークとして活用しています。しかし、単純に理想の未来を描けと言われても、どうしても自信が持てなかったり恥ずかしかったりしますよね。そこで我究館ではコーチや同期の仲間がお互いに協力して、本音で話せる環境作りを何よりも意識しています。このような環境があるからこそ、控えめな気持ちが少しもない、自分の価値観に基づいた理想の未来を描くことができるのです。③理想の未来を実現するための行動を考える理想の未来が描けたら、次はそれを実現するための行動計画を考えていきます。ここで最も時間をかけて考えることは「理想の未来を実現するために、どのような業界や企業を就職活動で受ければいいのか」ということです。そのために、業界・企業研究は欠かせません。まずは自分の理想の未来を実現できる方法を知ることが最初のステップとなります。「この会社でどのような経験をして、どのような力が身につけば理想の未来に近づけるのか」を徹底的に考えていきます。ここまでが我究館式の、大まかな本質的な自己分析の流れになります。大切なことは自己分析をただの作業として取り組まないことです。1つ1つの自己分析の作業において、「何が分かることが目的なのか?」といった目的意識を必ず持つようにしましょう。一貫性のある志望動機を堂々と伝えられるようになるためには、自己分析は欠かせません。本質的な自己分析をやるメリットは?自分がどういう人間かが分かり、自信が持てる就職・転職活動の一丁目一番地は、「自己分析」です。例えば、将来営業職に就いて、顧客に何かを売ることを想像してみてください。その商材は、モノかもしれないですし、技術、ノウハウ、人財かもしれません。顧客はあなたの営業トークを聞いて、何に感動して購買行動を促されるでしょうか。それは、あなたが商材について非常に詳しい情報を持っている事、そして、あなた自身が自信を持ってワクワクしながらそれを語る様子でしょう。就職・転職活動における商材は、「あなた自身」です。したがって、自分がどういう人間かを良く知り、自信を持って語れるレベルに言語化していくことは最も重要で、「ある程度」では済まされない、成功する就活における最初にして最大の頑張りどころなのです。 自分のやりたいことが明確になりやる気が出る「自分のこと」って、どれだけ理解できているでしょうか。「あなたは将来何がやりたいの?」「それはなぜ?」「それをやって、あなたの人生や社会は何が良くなるの?」「どうしてもそれじゃなきゃダメなの?」「あなたの長所は何で、それがどう志望企業で活かされるの?」「あなたの短所は何で、それを今後どう克服していけるの?」就職や転職の場では、あなたの人材としての本性を探るためのシビアな質問がたくさんされます。これらの質問に対して効果的に答え、あなたの人材的な価値を認めてもらうには、表面的な自己分析では到底足りません。我究館の受講生たちは、皆、深く鋭い自己分析を通じて、自分のやりたいことを明確に言語化していきます。だから第一志望内定率が高いわけなのですが、高度な自己分析には、最高の副作用もあります。それは、「就活に、人生に、やる気が出ること」です。自分が何者なのか分かり、やりたい事、やるべき事を明確化することで、成功への道の途中にある、ものすごく面倒な作業にも、ワクワクしながら取り組めるような「やる気」が出てきます。 他の就活生・転職者を圧倒できるような堂々とした面接になる皆さんが企業の採用担当者であれば、どんな人を「次の面接で上司や経営者」に会わせたいと思うでしょうか。また、皆さんが経営者なら、どんな人に「一緒に働きたい。給料を払いたい」と思うでしょうか。実は、「採用」のプロセスにおいては、中小企業でも大企業でも、結局はこのような基準で「内定」を出すものです。したがって、面接では、「この人ならうちで上手くやってくれそうだ」「チームの仲間たちと前向きに目標に向かって努力してくれそうだ」と思ってもらわないといけません。そのためには、「謙虚な姿勢かつ、堂々とした態度」で面接を受けることが大切です。深く鋭い自己分析を行えば、自分自身の不足や苦手を良く理解し、どう乗り越えていくかを具体的に考えることで、健全な「謙虚さ」を獲得することができます。そして、自分自身の強みや想いを良く理解し、将来のやりたい事にどう結び付けていくかのビジョンを高度に言語化することで、「堂々」とした話し方が身についていきます。やはり、完成された自己分析が最も大切なプロセスです。 ESや面接での回答に説得力が生まれるこれまで書いてきたことから容易に想像がつくと思いますが、深く鋭い自己分析を通じて、ESや面接で表現する内容に強い説得力が生まれます。採用担当者は、あなたに出会うまでに、何百人、何千人のESや人物像を見て来ています。ですので、表面的に取り繕った内容や表現では、たちまちに、応募者が深みのある覚悟のできた人物でないことが分かってしまいます。まとめなぜ、世の中には、思い通りの内定を手に入れる人とそうでない人がいるのでしょうか。最も大きな要因は、「深く鋭い自己分析」をやっているかどうかです。それにより、「ブレない自己PRや志望動機」を持っているか、そして、採用担当者の目を見て曇りのない瞳で思いを伝えられるかの違いが生じます。皆に人気で、内定するのが難関な企業ほど、人材を見極める目が肥えており、より高度な人材を求めるための素地と自信があるものです。学歴や経歴、見栄えの良いガクチカを持っていても、それだけで「心から納得した内定」は手に入りません。また、自分の学歴や経歴、ガクチカに自信がない人も、実はそれらの言語化が上手くいっていないだけで、せっかくのキャリアの種を持っているのに、上手く芽生えさせることができていないことが多いです。我究館の卒業生には、業界を越えて10社以上内定をもらったという人や、トップ内定した人が多いのが特徴です。それは、彼らが「自己分析」によって、非常に高い説得力のあるプレゼンテーションを行い、理想のキャリアを手に入れてきた結果だからです。